協会のご案内

会長挨拶

 梅雨明けを予感させる晴天の6月21日(土)、西脇京都府知事をはじめ各関係団体の代表の方々のご臨席の下、会員271名(委任状11,731名)の参加を得て、令和7年度公益社団法人京都府看護協会定時総会を開催しました。

 この総会をもって井川第二副会長をはじめ6名の役員が退任されました。旧役員の皆様には、京都府看護協会の運営と発展に多大なるご尽力をいただきましたことに深い敬意と感謝を申し上げます。とりわけ、井川副会長には外部委員および京都府看護職連携キャリア支援センターの設置・運営に関して、京大病院からの移行・連携に大きく貢献いただきました。今後とも退任された皆様には看護協会の活動・発展に一層のお力添えとご指導を賜りますようお願い申し上げます。

 さて、今年度の提出議案8つおよび報告事項5つのすべてが承認されました。

 議案.1は令和7年度改選役員・推薦委員の選出において、新規理事として南田喜久美さん、出野幸子さん、地区理事として(左京)小湊照代さん、(西京・向陽)谷口文代さん、(山城)北川きよみさん、(口丹)船越千里さんの6名が選任されました。総会後の理事会において、南田喜久美さんを第二副会長、出野さんが看護師職能理事に選定されました。

 議案.2の令和8年度日本看護協会代議員・予備代議員の選出においてすべての候補者が選任されました。議案.3の令和6年度決算、議案.4の定款変更、議案.5令和7年度改選会員外監事、議案.6の令和8年度代議員・予備代議員の選任の承認、議案.7の令和7年度選挙管理委員の選任ついては、原案通り承認されました。議案.4の定款変更は、役員の設置に関する第25条の規定の改正(理事の人数上限を外部理事を含む25名に変更)等を行うもので、外部理事は来年度の総会において承認を頂くこととなります。

 議案.8として、理事会より推薦し(前)第一副会長の長谷川泰子氏を名誉会員として承認いただき、名誉会員証の贈呈式を行いました。氏は規約委員・地区理事・常任理事・第一副会長として、15年間にわたり京都府看護協会を牽引していただき、常に看護職能団体としてあるべき道を照らして頂きました。

 引き続き、14年間にわたり医療安全委員として貢献があった京都大学附属病院医療安全管理部長・教授の松村由美氏に京都府看護協会特別会長表彰を行いました。看護職の医療安全推進者の育成および看護職のみならず多職種協働での医療安全文化の醸成を推進していただいています。

 お二人には、今後とも変わらぬご指導とご鞭撻をいただきますようよろしくお願いいたします。

 高齢者の数がピークを迎える2040年を見据えて、新たな地域医療構想においては、病院機能の再編が進み、病院は高機能かつ集中的な治療の場として一層集約され、回復期以降の治療や療養は地域密着の病院、介護施設、在宅などの生活の場へと拡大することが予想されます。看護職は「医療の視点」と「生活の視点」の双方から人々をささえる強みを活かして、「治す医療」、「治し支える医療」に貢献することが重要です。

 そこで、報告5の事業計画では、京都府看護協会の令和7年度重点目標を①全世代の健康を支える看護機能の強化、②専門職としてのキャリア継続の支援、③看護の専門性に資するタスクシフト/シェアの推進、④感染拡大および災害発生時における看護提供体制の整備、と設定して取り組むことをご報告しました。

 これらの目標を根底から支えるものとして、看護人材の確保・定着があります。ナースセンター事業を中心にさまざまな機会を活用した人材確保、府内の就学・就業者増を目指した関係機関との連携強化、セカンドキャリア形成支援、未就業者の就業促進などあらゆる手段を講じつつ、行政にも働きかけて参ります。

 総会において、会員の皆さまからは京都府看護協会の取組、日本看護協会・京都府・国への要望などに次の通りご意見を頂きました(詳細な記述は総会報告参照)。

〇看護師の処遇、制度に関する事項:新規採用者の「特定有期雇用職員から正規雇用採用への要望」および「早期の准看護師養成の停止」

〇看護師確保に関する事項:有料紹介所に頼らざるを得ない現状において、①ナースセンター機能の十分な発揮への要望、②有料紹介所の利用は経営を大きく圧迫するため、「国における補正予算措置の要望」、「看護職が人材派遣の営利目的にならないように国への要請」

〇人材育成に関する事項:①精神科看護協会と連携しての精神科訪問看護に適する人材育成にむけた教育への要望、②18歳人口の減少に伴い養成所での学生確保は一層困難であることから、養成所ヘの運営事業補助金(地域医療介護総合基金保険確保基金の財政支援)の一層の拡充の要望③京都府看護協会として看護基礎教育の4年制化・大学化についての考えの提示

 臨床及び教育現場において、人材確保や処遇改善および教育など未来を見据えた対応が重要であり、頂いたご意見は常日頃の協会活動および日本看護協会、京都府・京都市、さらに国政に確実に届くよう強く要望して参ります。

 日本看護協会は、「看護の将来ビジョン2040」(2025年6月)において、看護が目指すものとして、①その人らしさを尊重する生涯を通じた支援、②専門職として自律した判断と実践、③キーパーソンとしての多職種との協働の3点を掲げました。

 今後もさらに看護の専門性と固有の価値を発揮し社会的役割を果たしていくためには、日々の会員一人ひとりの自律的な看護への取組と関係機関や関連団体との協働、政策提言にも参画していく必要があります。若い世代に看護職へのあこがれを抱いていただけるよう、また多くの看護職の仲間にも会員となっていただけるような協会活動をいっそう進めて参ります。

 今後とも協会事業・運営に対して、ご理解とご協力を頂くとともに引き続き皆さまからの忌憚のないご意見をお寄せ下さいますようお願いいたします。

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