協会のご案内

会長挨拶

公益社団法人 京都府看護協会
会長 豊田 久美子

 新型コロナウィルス感染症との対峙という長いトンネルの向こうから光が差し込み、梅雨の時期にもかかわらず美しい快晴に恵まれた6月17日、西脇京都府知事、門川京都市長をはじめ各関係団体の代表の方々のご臨席の元、令和5年度公益社団法人京都府看護協会定時総会を4年ぶりに一日型に戻して開催致しました。
 私は、令和5年度総会並びに理事会の選出を経て会長に就任いたしました豊田久美子です。昨年度は前会長の残任期間の一年を務めましたので、今年度は二期目となります。誠に非力ではございますが、理事をはじめ会員の皆さまのご支援とご協力を仰ぎながら、職責を果たして参る所存ですので、ご指導ご鞭撻を賜りますよう宜しくお願い致します。
 三年以上に及んだコロナ禍において、私たち保健師、助産師、看護師、准看護師の看護職は地域の保健所で、診療所で、病院のベッドサイドで、在宅で、介護施設で、看護教育現場などで、自身の感染の恐れを抱きつつも、日夜、まさに身を挺して、それぞれに課せられた‘しごと’をしてきました。それは‘プロとしての当たり前を超越した偉業’ であり感恩載徳であります。
 5月8日をもって、新型コロナウィルス感染症の位置づけは、「5類感染症」となり、ようやく日常を取り戻しつつあります。しかし、感染症は完全に終息したわけではなく、今後もさらなる新興感染症のリスクもあり、この変化の時こそ慎重に「安全で安心な環境」を整えていかなければなりません。
 私たちは、今、‘日々の当たり前が在ることー新鮮な空気、陽光、食事を共にし、笑い、会話する’の有難さを享受しています。その重要性こそが看護の真骨頂、ーナイチンゲールの言う‘細々したこととはいえ、それは生と死にかかわること’なのです。私たちの健康の要となる日々の細々とした日常生活の整え方がいかに重要であるかをこのコロナ禍で痛感するとともに、私たちの独自の機能である「療養上の世話」の専門家であることの誇りと、故に的確な判断力と適切なケアの提供について、いっそう精進しなければならいと深く心に刻んだところです。
 本格的な少子・超高齢社会到来である2025年が眼前に迫り、来年度からは第8次医療計画、地域医療構想等取り組みなどによって医療提供体制が変化します。2040年を見据えた人口構造の動向からは、超高齢化・人口急減による医療・介護・看取りニーズの変化が予測され、生産年齢人口の減少に対応するマンパワーの確保、人口減少地域における医療機能の維持・確保や医師の働き方改革に伴う対応など多くの取り組みが必要です。暮らしの場で、人々がより健康にあるいは安心して治療・療養を継続しつつ‘尊厳をもって生きる’を支援する看護職のいっそうの役割発揮が望まれます。
 そこで、2025年および2040年を見越しつつ、京都府看護協会の令和5年度重点目標を ①地域包括ケアの推進、②働き続けられる職場環境づくり、③看護職の資質の向上と専門性発揮に向けたキャリア支援、④災害時看護支援体制の充実、⑤感染症対策の充実と看護職支援体制の推進と設定し取り組みます。

 府民から信頼される職能団体として、看護の専門性と固有の価値を発揮し社会的役割を果たしていくためには、日々の会員一人ひとりの自律的な看護への取り組みと関係機関や関連団体と協働、政策提言にも参画していく必要があります。若い世代に看護職へのあこがれ抱いていただけるよう、また多くの看護職の仲間にも会員となって頂けるような協会活動をいっそう進めて参ります。
 今後とも協会事業・運営に対して、皆さまからの忌憚のないご意見をお寄せ下さいますようお願いいたします。

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